Cyclo-Cross World Championships 2007/Espoir(U23)

ベルギー・Hooglede-Gits
1月27日 14:30スタート/50分間 

出走
藤岡徹也レポート
伊澤優大レポート

U23のレースが始まる。
日本からの出走は、4人。

竹之内悠、藤岡徹也、伊澤優大は前大会まで
ジュニアカテゴリーで参戦しており、
藤岡、伊澤は2回連続、竹之内は3回連続の出場だ。

竹之内、藤岡は、1週間前のオランダでの
ワールドカップにも参戦し、
1週間、欧州内での調整経て、この世界戦に臨んでいる。
大塚航にとっては、初めての世界選手権だ。
各選手に、緊張の色が濃くにじんでいる。

最有力選手は、オランダのラス・ボム
オランダのナショナル選手権もエリートとして出走し、
ナショナルチャンピオンに輝いている。
1週間前のワールドカップも、ボムが優勝している。

対抗馬は、開催国ベルギーのニルス・アルベルト
前大会では、3位。
今年のワールドカップシリーズ戦では首位に立っている。

さらに、フランスのヴィラ・ロマン
U23を連覇中のディフェンディングチャンピオン、
チェコのスティバール・ツェデニック

62人が一斉にスタートした。
路面の状態は、試走より改善されたものの、
ひどい泥のぬかるみで、重く、スリッピー。
このレースを制するには、パワーとテクニック
そして冷静な判断力が必要だ。

スタート直後に、大きな落車が相次ぎ、
いきなり集団はバラバラになり、
上位5名が抜け出す形になった。

日本人勢では、竹之内がトップと30秒差でやってきた。
その後に藤岡、伊澤が続き、目の前で落車があった大塚は
巻き込まれなかったものの、出遅れて、トップと50秒差。

2周目、長く続く上りで、ボムがアタック
アルベルト、ヴィラ、スティバールが必死で食らいつく。

ボムはこのまま35mの砂区間に突撃し、
鬼のような気迫で後続を振り切ると、独走態勢に入った。

藤岡と、ややペースを乱した竹之内が2分遅れで現れ、
伊澤がさらに1分のブランクを置いてやってきた。

大塚は、誤ってピット内に入り、
素通りしてしまったため、ルール違反でDNFとなった。

3周目、アルベルト、ヴィラがボムを追い、
少し差を開けられて
焦った表情のスティバールが懸命に踏んで行く。

竹之内がやって来た。
ペースは取り戻したようだ。
差は3分。
20秒差で、藤岡が上がってくる。
ここから2分ほどの差で、伊澤。
かなりペースが落ちている。

ボムは、ひたすらアタックのような加速を繰り返す。
見えない敵と戦うかのように、7分20秒台で周回を回る。

4周目、伊澤がラップされた。
独走で加速するボムを追う、アルベルト、ヴィラ、
スティバールの構図は変わらない。

竹之内が5分差、さらに40秒後に藤岡が現れた。
竹之内の表情に焦りが見える。

藤岡と先頭のボムの差は、1分20秒。
ボムの
エネルギーは、全く衰える気配もない。
追うアルベルトとの差は40秒。
ボムの優位に勝利をあきらめたのか、
ベルギーの会場は盛り上がらない。

ボムは、少しペースを落としたが、
他の選手が追いつくことはなかった。

最終周回、フィニッシュまで500m。
ボムは勝利を確信し、ブリッジのてっぺんで
片手を天に突き上げた。

後続に1分22秒の差をつけて、ボムが優勝。
ボムのラップを逃れたのはたったの37名だけだった。

絶対的な本命といわれながら、
自国開催だった前大会で勝てなかったボムは
この勝利を渇望していたに違いない。
今シーズン7レース目というこのレースを制し、
ボムは、来年はエリートカテゴリーに挑み、
すべてのカテゴリーでタイトルを獲得するのが
今後の目標だと語ったそうだ。

ベルギー王国が君臨して来た、
エリートの牙城を崩す起爆剤になりうるのか。

あたかも、この勝利は通過点だといわんばかりに、
興奮冷めやらないボムは、表彰台でも笑顔を見せず、
腰に手を当て、仁王立ちのまま祝福を受けていた

この「大物」の今後が、楽しみだ。



<結果>
男子U23 

優勝 ラス・ボム(オランダ) 53:53:04
2位 アルベルト・ニルス(ベルギー) +01:22:05
3位 ヴィッラ・ロマン(フランス) +01:44:01

42位 竹之内悠(立命館宇治高校) -1lap
51位 藤岡徹也(クラブシルベスト) -1lap
56位 伊澤優大(Bee Club) -1lap
DNF 大塚 航(masahikomifune.com)


選手コメント

竹之内悠 

スタートは比較的うまく行ったが、
2周目で、うまく行かなくなり、ペースが落ちてしまった。
3周目では立て直したし、
努めて落ち着いて周りを見るように心がけてはいたが、
振り返ってみれば、たれてしまったり、
混乱してしまったときもあったと思う。

今は、こんなものだろうかとも思えなくもないが、
自分に足りないものを補い、強くなって
世界の強豪選手たちのように、乗れるようになりたい。 


伊澤優大 

担ぎや、上りという局面で遅れてしまった。
これが今後の課題だと思う。 


藤岡徹也 

スタートがうまく行かず、2周目に挽回はしたのだが、
3周目以降、じわじわと重くなり、
持ちこたえられなくなってしまった。
フィジカルの弱さを感じた。 


大塚航 

もう少し、走りたかったという思いはあります。
もっと試走のときに、コース等の確認をしておくべきでした。
竹之内が下って来た

大塚航

ボムのアタック!

竹之内悠

伊澤優大

ヴィラ・ロマン

やや遅れをとったスティバール

藤岡徹也

ボム

アルベルト



表彰