Kerman Tour
1st Stage
Bam(1083m)-Mahan(1862m)/ 155km
HS(50,100)
GPM(72-1890m,
120-2508m)
優勝 Tretyakov Sergey 4.16’38
4位 西谷泰治 4.21’0
16位 新保光起
50位 別府 匠
51位 飯島 誠
気温はどれくらいあったろうか。
高地らしく、日差しの力がとても強い。
空気は乾燥しているのに、動くと汗が流れてくる。
追悼の意味も込め、地震で崩壊したという3000年前の遺跡を見て、
スタート地点では、献花も行われた。
全員の無事を祈り、子羊の首を落とす儀式も行われ、
少々時間は押したが、パレードスタート。
本人いわく「決まってしまった」
体調の悪いはずの飯島を含む8名の逃げが決まる。
差は20秒。
今日の無線の指示は常に「無理するな」
これまでヨーロッパで過ごしてきた彼らにとって、
この気温差、そして不慣れな高地でのレースは堪えるに違いない。
今日はここから2600mまで上る。
特に、風邪をひいている飯島のダメージが心配だ。
この逃げは、吸収され、
一人ずつアタックをかけては吸収される状態が続いた。
最初のホットスポット、50km通過。
一定ペースに落ち着いた。
チャンスを見て、逃げろと飯島からも指示が出たらしい。
西谷いわく「しれーっとアタックした」逃げが決まり、
ここには日本人を含む15名の選手が含まれていた。
ただ、この中に今回の強豪、台湾のジャイアント、
カザフスタン人で形成されたトルコのチームからは
だれも含まれていなかった。
「無理するな、絶対に次の動きがあるから、
自分でこの逃げを決めようとしなくていいからな」
指示が飛ぶ。
上りが始まった。
今日は1500mの標高を上るが、120kmかけて上るため、
車で走る分には、それほど傾斜を感じない。
しかし、日本人にとって、レース初日にこの空気の薄い高地で
120km上りっぱなしという試練は過酷としか言いようがない。
この上りはじめから、強豪2チームの選手が動き始めた。
後続が合流。
この大きくなった先頭集団が、ふたつに割れた。
西谷と新保が前に残っている。
この集団には、トルコとジャイアント。
少々イランのピカンの選手なども入っている。
「無理するな、後ろの方にいろよ、
集団のコントロールはしなくていいからな」
先のステージレースで大健闘し、
休養期間もなくイラン入りした別府には
ダメージが容赦なく降りかかっている様子。
「先は長い、ともかく無理するな…」
飯島にも、車からアスピリンを渡す。
風邪による痛みなのか、
高地による痛みなのか、
もうすでにわからない状態に違いない。
ふたつ目の山岳賞を越えたあたりから
トルコとジャイアントのアタックがかかり始める。
ここで、トルコとジャイアントが一人ずつ入った
二人の逃げが決まってしまう。
ここからゴールまでは下るだけだ。
この逃げが決まれば、決定的なものになるだろう。
この二人は、全力で逃げて行ったそうだ。
日本人二人で追ったそうだが、
逃げる彼らのチームメートを含む集団を引き連れて
この二人を捕らえることは、不可能に近いだろう。
できたとしても、そこからまたチーム力で勝る彼らの
新しい展開があるだけであり
受けるダメージに見合うものがない。
このまま集団はスプリントでゴール。
西谷は集団のトップで飛び込んだように見えたが
判定の結果、4位だった。
別府、飯島が帰ってくる。
この二人が受けたダメージは計り知れない。
明日はチームタイムトライアルだ。